2013年1月3日木曜日

【書評】弁護士に学ぶ!交渉のゴールデンルール


年末年始に読むために買い込んだ書籍のうちの一冊です。
まずは、目次から。

はじめに
-交渉には誰にでも応用できるノウハウがある-
第1章 交渉前
 1(アポイント) アポイントは書面でとろう
 2(場所) 交渉場所は自分のテリトリーで
 3(場所) 相手のテリトリーに行かなければならない場合には?
 4(時間) 有利な時間帯を設定しよう
 5(時間) 交渉には遅刻しない?
 6(時間) 時間を確保しよう! 時間あり気にふるまおう!
 7(準備) 獲得目標を明確にしよう!
 8(準備) 最終ラインを決定しよう
 9(役割) 効果的なプレイヤーでのぞもう
 10(役割) 役割を決めて演じきろう!
 11(役割) 相手との窓口は一本化しよう
 12(準備) 十分な資料を用意しよう
 13(座席) 座席の配置と座り方に気を配ろう
 14(服装) 服装を意識しよう
 15(持ち物) テープレコーダーやデジカメの活用を
 16(警備) 警察や警備会社への事前連絡を忘れずに
 17(準備) 交渉は情報戦だと理解しよう
 18(準備) 交渉は心理戦だと理解しよう
 19(準備) 交渉はプレッシャーの掛け合いである
第2章 交渉の場面で
 20(会話) はじめのひとことで「ラポール」を築く
 21(会話) 交渉における基本的なスタンスは?
 22(観察) 相手を観察しよう
 23(想像) 相手の組織を考えて効果的な対応を
 24(会話) 効果的な声の大きさやトーンや速度を選ぼう
 25(会話) 相手の土俵で戦わない
 26(会話) 食べる? 食べない? 食べない? 食べる?
 27(表現) ストーリーで語ろう
 28(表現) 語り過ぎは墓穴を掘り、語り足らずは追い込まれる
 29(表現) 理由をつけてあげよう
 30(表現) 方言や数字を使おう
 31(表現) 沈黙を使おう
 32(表現) ダメなふりや馬鹿なふり
 33(駆け引き) メリットを与えよう
 34(駆け引き) メリットをもらおう
 35(駆け引き) 損したふりして得をする
 36(駆け引き) 言質をとられたら?
 37(駆け引き) 相手がされて嫌がることを探る
 38(駆け引き) ほめる・おだてる
 39(駆け引き) 脅す
 40(記録) メモのとり方と記録の残し方
第3章 交渉のクローズの場面で
 41(クローズ) クローズの心がけ
 42(クローズ) 適切な書面を取り交わそう!
 43(クローズ) 欲張りすぎない勝ちすぎない
 44(クローズ) 今回で終わりではない
おわりに


交渉スキルは弁護士には必須なスキルだ

私も弁護士の端くれとして、交渉技術については特に興味・関心をもって生活しているつもりです。特に離婚などの家事調停をよく取り扱う弁護士としては、理屈だけではない真の意味での交渉術が求められます。

どこからでも読めるから良い

で、同業者の方が書かれた本書ですが、かなり読みやすくなっています。トピックごとに分かりやすく説明されているため、前から順番に読まなくても、興味のあるトピックから読み始めるといったことが可能な構成となっています。

同業者向けに書かれた書籍ではないため、弁護士であればまず間違い無く意識するだろうと思われるようなトピックも、結構あります。これは、同書籍が専門書ではなく一般書として発行されていることからすれば、むしろ望ましいことなのでしょう。

方言は強い武器だ

同書籍には、共感できるトピックが非常に多かったです。その中でも特に私が共感したのが、30番目の「方言や数字を使おう」というトピックです。

個人的には、方言と数字は別のトピックかという気もしましたが、特に方言を意識的に用いるというのは、交渉技術としては非常に有用でしょう。

私の場合には、普段は緩やかな関西弁です。ですが、敵対する相手方が激しい関西弁を用いる人である場合には、あえて標準語で交渉することがあります。

関西弁と標準語

一般論に過ぎませんが、関西人にとって標準語は異質な言語であるとともに、知的さを感じさせる言語でもあるのです。嫌悪感を抱かれてしまうかもしれませんが、それと同時に一目置かせるといった効果も十分に期待できると考えています。

反対に、依頼者や相談者と接する場合には、関西人の依頼者・相談者であれば意識的に関西弁を用います。親近感を与えるということは、すなわち安心感を与えるということにも繋がるのです。依頼者が標準語を用いる人の場合には、こちらも標準語を使うか、関西弁を使うとしても緩やかなものに止めておくべきでしょう。

このように、言葉遣いひとつとっても相手方に与える影響は大きく異なりますので、十分な使い分けが求められるのだろうと思います。サービス業としての弁護士の心構えですね。

交渉人としての最低ライン

交渉のエッセンスが凝縮されているため、読み切れる分量であるにもかかわらず中身が濃厚です。弁護士にとっては当たり前と思われるようなトピックもあるかもしれませんが、敵対すべき同業者として最低限これだけは意識しておかないと到底対抗できないといったいわば「交渉人としての最低ライン」を示した一冊であると言えるでしょう。1時間あれば読みきり可能ですが、何度も何度も読み込んで、交渉人としての最低ラインを常に意識するようにしたいものです。

なお、民事法研究会から出版されているということも、この本に高い評価が与えられる事情の一つなのでしょう。同業者の本はあまり買いたくないのですが、珍しく買って正解の本でした。



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